1分12秒の選手宣誓プレゼンを分析する(第99回全国高校野球選手権)
こんにちは!
協会事務局の遠藤です。
いよいよ夏の甲子園が始まりました。
開会式をみなさんはご覧になりましたか?
今回の選手宣誓について、
協会の代表理事・八幡紕芦史が
プレゼンの専門家の観点で分析いたしました。
1分12秒の選手宣誓プレゼンを分析する(第99回全国高校野球選手権)
北北海道代表・滝川西の堀田将人主将は、
1分12秒の見事なまでの「ストーリーテリング」と「色彩のレトリック」で
感動的な選手宣誓をおこなった。
1.選手宣誓全文
私たちは今、この甲子園球場に立てていることを誇りに思います。
ここに辿り着くまでには、たくさんの厳しい試練や困難がありました。
それを乗り越えられたのは、
仲間、家族、監督そして応援してくださる多くの方々の支えがあったからです。
幼いころから、真っ白なユニフォームが真っ黒になるまで練習し、
真っ白なボールを真っ暗になるまで追いかけてきた、全国の高校球児の思いを胸に
最後まで諦めず、正々堂々と全力でプレーすることを誓います。
2.感動のストーリーテリング
「夢をもち、努力し、苦難や挫折を乗り越え、そして、夢を実現する」
人はこのストーリーに感動する。
堀田将人主将の選手宣誓は、
「私たちは今、この甲子園球場に立てていることを誇りに思います」から始まる。
「私たち」というこの甲子園に集まった代表49校のすべての選手
-私たちがもち続けた甲子園出場という夢と、
その夢を実現できた誇りを自然体で語りかける。
そして、その夢の実現に向かって経験したであろう多くの苦難と挫折を、
「ここにたどり着くまでには、たくさんの厳しい試練や困難がありました」
と気負いなく語り続ける。
さらに、「それを乗り越えられたのは、仲間、家族、監督
そして応援してくださる多くの方々の支えがあったからです」
と夢の実現に向かって支えてくれた人たちへの感謝を述べる。
3.色彩のレトリック
堀田将人主将は、幼い頃から高校野球出場の夢を追いかけてきた思いを、
「真っ白なユニフォームが真っ黒になるまで練習し」、
「真っ白なボールを真っ暗になるまで追いかけてきた」
と、色彩のレトリックで青春の1シーンを描く。
そして、最後に
「全国の高校球児の思いを胸に最後まで諦めず、
正々堂々と全力でプレーすることを誓います」と。
観客からの大きな拍手が球場全体に響く。
1分12秒の見事なまでの「ストーリーテリング」と「色彩のレトリック」で、
気負いもなく自然体で選手宣誓をおこなった。