【プレゼン悩み相談】プレゼンの準備は何をどのくらいするの?
プレゼンテーションの日程が決まり「さーて」と準備に取りかかるとき、パソコンを立ち上げてスライド作成画面を開いて…という方が多いと思います。
ちょっと待ってください!
この準備では、“伝わらない”プレゼンの一歩を踏み出してしまいます。
準備はスライド作りに終始し、プレゼン直前までスライド確認といういちかばちかの準備はもうやめましょう。
伝わるプレゼン、プレゼン成功のカギは準備にあります。
「プレゼン悩み相談」シリーズ第3回は、プレゼン準備にどう取り組んだらよいか、プレゼン講師歴30年のスペシャリストが伝授します。
プレゼン準備で最初に取り組むこと
プレゼンテーションの準備をする場合に、一番最初に取り組むことはなんですか?
準備で真っ先に取り組むのはプレゼン戦略を立案するための情報収集です。
“戦略なきプレゼンに成功なし”です。
戦略とは目標達成に必要な情報をあるべき状態に整えることです。
聴き手は誰か、テーマに対する聴き手の課題、プレゼンする目的、プレゼン結果で得たい目標、プレゼンをする場所や環境などの情報を集めましょう。
知らない、わからない情報ほど収集することで、この後の準備で何に取り組むのかがはっきりします。
知ったかぶりやわかっているつもりなど先入観や推測・憶測は失敗の原因になるので厳禁です。
プレゼン成功のカギは準備にあり
やはり周到な準備がプレゼン成功のカギでしょうか。準備をあまりしない場合、プレゼンの場で柔軟に対応できる自信がありません。
そのとおりです!準備9割です。
準備をするからこそ、プレゼンの場で柔軟な対応、アドリブができるのです。
もし、たとえその場で取り繕うことができたとしても聴き手には取り繕っていることが伝わってしまうでしょう。
そして、周到な準備とは、資料やスライドを作り込むのではありません。
何度もリハーサルをおこなうことでもありません。
周到な準備は、プレゼンの戦略を立てて、この戦略に基づいたシナリオを組み立てて、“伝わる”効果的な手段を取捨選択することです。
常に聴き手目線の準備がプレゼン成功のカギです。
プレゼン状況と準備時間の関係
プレゼンテーションをするにあたり、事前に準備を全くしないのも良くないですし、準備しすぎてしまうのも良くないと思います。シチュエーション別に、講師の方の準備時間を教えていただきたいです。
私の準備は機密事項!と言いたいところですが、どんなシチュエーションであっても準備時間に大差はありません。
違いがでるのは、プレゼン実施時間に対して準備時間が比例することです。
10分と1時間では伝える内容量が異なりますから。
プレゼン成功の準備手順に沿って取り組みます。
準備手順「戦略立案」「シナリオ構成」「デリバリー」に取り組む時間配分は、全体10として「3」「4」「3」を目安に取り組んでいます。
デリバリーは資料作成を含みますが、作った資料はリハーサルをしながら聴き手目線で検証し、“伝わる”仕上げをしていきます。
このリハーサルで暗記したり、熟れたり、自分がどう見えるかを気にしたりする準備は必要ありません。大事なのは聴き手に伝わるかどうかです。
まとめ
プレ検の講座の受講者は準備の重要性を理解し認識していますが、現実的には、準備時間が取れずに悩んでいるようです。
急がば回れ!準備の手順に沿って取り組むことで、伝えることに自信がわき、プレゼン当日も伝わる感覚を得るでしょう。
伝え終わったときに、聴き手から拍手をもらう経験をすればヤミツキになっていきますよ。
プレゼンの準備を話し手が上手に楽しむと聴き手も聞いていて楽しむことができるはずです。
ぜひ、伝わるプレゼンの準備の仕方を身につけておきましょう。慣れるまではサポートします!
対処法やアドバイスを伝授してくれたのは、当協会の代表で人気プレゼン講師の脇谷聖美です。皆さんの困り事やお悩みを相談してみませんか?
監修
脇谷 聖美(わきたに きよみ)
プレゼンテーション講師/人財育成コンサルタント
一般社団法人プレゼンテーション検定協会 代表理事
アクセス・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役
非常勤講師(弘前大学大学院、鹿屋体育大学)
“「伝える力」向上”へ、社会人・学生・児童・シニアと幅広い世代に指導しています。伝えること・コミュニケーションなどの悩みや課題解決の相談にも寄り添う親身な支援・指導をモットーとしています。受講者から「楽しかった!」「ためになった」「もっと話が聴きたい」と声があがる講義はリピートしたくなると評判です。プレ検の試験官としても活躍中。受検対策や補講を担当し、合格へと導いています。